投資家として財務諸表を読むための必要な知識の身に付け方

株式

投資家として上場企業の財務諸表を読み込むことができるスキルは非常に重要になります。

投資家として、主に長期投資として株式投資に向き合う際には、企業の決算で発表される貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書などの財務諸表を読みこみ、企業のファンダメンタルズ分析を行うことが重要です。

将来の株価がどうなるのかを考える上で、財務諸表からわかることは果てしないわけです。

財務諸表を読み込めるようになれば、企業の経営状況やキャッシュ状況などを把握したり、今後どういう方向性で会社を大きくしていこうとしているのかという方向感を掴むことができます。

その上で、企業の健康診断書とも呼ばれている財務分析、経営分析に欠かせない財務諸表の読み方、知識の付け方を身に着ける方法を解説していきたいと思います。

財務諸表を読む財務分析知識の身に着ける方法

①基礎的を、簿記検定を学習する

簿記検定とは、財務諸表の作り方を学習する資格です。いわゆる会計とよばれている分野です。日本の企業会計制度は「複式簿記」という会計制度をとっていますが、簿記検定では、複式簿記の仕組みや記帳の仕方などを1から学ぶことが可能です。

簿記検定は、投資活動以外の本業や副業にも活かせる上に、就職などにも有利に働くものとし受験者数が多く人気資格です。

簿記検定を学習するメリットは、以下の二つです。

  • 財務諸表の全体像が分かる
  • 財務分析に必要な会計用語の理解

まず、簿記検定では、企業の決算などで発表する決算書が出来上がるまでの仕組みや方法などを学習していくことになります。そのため、実際に企業が実施している決算業務を勉強できるのです。

 

また、簿記を学習することで、財務諸表を読み込む上で重要な会計用語を習得できます。

例えば、棚卸し資産、利益剰余金、流動資産と固定資産、減価償却費。

これらの会計用語は、上場企業の株式投資を財務分析や財務諸表などのファンダメンタルズ分析から投資していこうという投資家の方々なら一度は聞いたことがある言葉だと思います。

これらの会計用語は、企業分析などには非常に重要な要素になります。

その用語理解をまずは進めることができる点が、簿記検定を学習するメリットになります。

②ビジネス会計検定を学習する

こちらは簿記検定に比べて、マイナーな資格試験ですが、「大阪商工会議所」が実施する検定資格です。

ビジネス会計検定は、財務諸表を分析するための資格です。

主に、財務三表と呼ばれている、企業の貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書を理解することです。財務諸表を分析して、その企業の価値判断をしていくファンダメンタルズ分析による株式投資には非常に有効な資格です。

ビジネス会計検定よりも簿記検定の方が一般的には有名ですが、投資家としてはビジネス会計検定の方がより実践度合いは高いと言えるかもしれません。

ビジネス会計検定と簿記検定の違いは以下のようなものだからです。

  • ビジネス会計検定:財務諸表を読む
  • 簿記検定:財務諸表を作る

企業に勤める経理担当や、会計担当のビジネスマンであれば、確かに簿記検定を理解し、財務諸表や伝票などを作成できるようになることは価値あることですが、

投資家にとっては、作成されて出来上がった財務諸表を読み込み分析できる力の方がより重要です。

その点、ビジネス会計検定は、財務諸表の読み方を理解する資格なので、企業分析して、自分の株式投資に活かしたいトレーダーにとっては有用な検定ということになります。

特に長期投資を株で行う人にとって、財務諸表は最も重要な参考資料とも言えるので、知識として身につけておくべき資格ということになります。

ただし、かなりマイナーな資格になるので、実際の資格取得のメリットは簿記検定に比べたら低いかもしれないのが一つ難点かもしれませんね。

  • ビジネス会計検定公式HPはこちら

③財務分析専門の書籍を読む

最後に、財務分析、財務諸表分析の専門の図書を読むことで、その理解を深めることができます。

簡単な財務諸表分析に関する書籍を一冊読むだけでも、その理解を深めることができます。

特に、まずは入門編を読み、そこから専門性を高めていくのも良いでしょう。

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