機関投資家の売買動向の調べ方をいくつか紹介!大口投資主体のポートフォリオ状況をチェックしよう!
機関投資家の売買の履歴や動向を調べる方法はどういうことが考えられるでしょうか。
ファンドなど大きな資金を扱うような会社が運用ポートフォリオとしてどういう銘柄を組み入れるのかということは、株価物色動向に大きな影響を与えます。
そんな機関投資家の動向がどういう方向に向かっているのか、ということを調べて理解しておくことは後付けだったとしても、次なる投資のヒントになることが大いにあります。
今回はそんな機関投資家の売買動向のチェック方法をいくつか紹介します。
5%ルールで売買動向をみる
日本の株式市場には「5%ルール」というものがあります。
このルールは、発行済株式数の5%超を保有する株主は、原則として5%超を保有することになった日から5日以内に内閣総理大臣に「大量保有報告書」というものを提出する義務があります。
大株主の動向で大きな資金が流入している銘柄の場合、こういう5%ルールで大口の投資家が入っているのかどうかを確認することはできます。
ただし、保有目的を深く見てみないとどういう理由で大量報告したのかということがつかめないこともあると思うので、その点はしっかり読み込みましょう。
大量報告書は金融庁の「Edinet」で確認できるほか、私は見やすさや速報性を考えて「株探の5%ルールニュース」や「M&Aオンライン」などで確認しています。
大手ファンドの運用レポートを確認する
大手ファンドの運用レポートは、通常月一回など開示されるケースが多いです。この運用報告書を確認することで、そのファンドがどういう銘柄に資金を入れてポートフォリオ運用しているのかを把握することができます。
投資信託など主要ファンドの分析は「モーニングスター」などのサイトを私は利用しています。気になるファンドのポートフォリオなどを見て機関投資家の売買動向などを分析したりします。
基本的には、ファンドの出資者向けに開示している資料ですが、最近ではHPなどで開示しているファンドも少なくありません。
例えば「ひふみ投信」などは個人投資家にも非常に人気が高い投資信託なので一度は耳にしたことがあるでしょうが、これらのファンドの動向を理解しておくだけでも非常に有益です。
投資部門別売買状況を確認
投資部門別売買状況とは、投資家の種類別に見た日本株等の取引状況のことをいいます。
主に、外国人投資家、金融法人、事業法人、その他法人、投信、個人投資家など投資主体別に現物・先物それぞれ売り越し買い越しがどの程度あったかということについて、毎週木曜日の大引け後に発表されます。
特に注目な主体としては「外国人投資家」「個人投資家」を見ている人が多いとは思いますが、生保など金融機関の動向や、投信ファンドの買い越し売り越し動向などからも、機関投資家の売買動向を推し量ることができます。
日本取引所グループ(JPX)のHPでも確認できます。
https://www.jpx.co.jp/markets/statistics-equities/investor-type/index.html
他にも「SBI証券」や「楽天証券」などの証券会社のニュースページでも確認できますし、日経新聞のオンラインでも速報として記事ができます。
ちなみに知らない方が多いかもしれない豆知識として、日経新聞の有料会員でない方であったとしても、「楽天証券」の口座を持っている人は「日経テレコン」というサービスを無料利用できるので、実は日経新聞を無料で閲覧可能なんです。
日経テレコンというサービスは、日経新聞の速報ニュースや朝刊夕刊などの紙面と同じ内容の記事を閲覧することができます。
ちなみに楽天証券の口座開設はこちらで5分程度でできます。
おまけ:証券会社の先物手口を一応確認する
先物手口とは、大手の証券会社がどの程度の先物を売買しているのか、ということを把握することができます。
これを見ることによって、先物がどのように売買されているのか、ということを知ることができるので、間接的に機関投資家などの大きな売買主体の動向・ポジション状況を理解することができます。
先物手口は、こちらのサイトで確認できます。