決算期変更は株価に影響ある?メリットと一緒に考えてみる
決算期の変更の発表後は、株価にどう反応するのだろうか。あまりケースとしては多くないですが、決算期を変更するとその後の株価はどうなっていくのでしょうか。
好材料なのか、悪材料なのか、その見分けがつきにくいということになりますが、実際のところ株価にどう影響するのでしょうか。
決算期の変更は株価にニュートラル
決算期の変更は「変則決算」として扱われるので基本的には株価への影響はニュートラルです。
儲けを示すキャッシュフローに関しても、決算期の変更によって、事業自体やビジネスモデルが変化したりする訳ではないので、基本的には業績に与える影響は軽微とも言えます。
そもそも決算期を変更する理由
上場企業が、決算期を変更する理由として多いのは、例えば以下のようなケースです。
- 海外子会社と決算期を統一(海外12月が多い)して、迅速な投資家への情報提供
- 会計基準の見直し(IFRS移行)
- 商戦期と被らないようにするための業務効率化
- 節税
では、デメリットはないの?
では、決算期変更はメリットだけなのでしょうか。
メリットばかりではなく、もちろん決算期変更にはデメリットもあります。
例えば以下のようなデメリットが考えられます。
- 決算発表回数増加、会計ソフトの対応など事務的な負担増加
- 税金を早く納めなくてはならない場合もある
- 税理士代など決算期変更にかかる追加的コスト
結論:ケースバイケースだがインパクトは小さい傾向
基本的に、決算期を変更しても大きな株価インパクトになるケースはあまりないという傾向にあります。
そもそも、売上や事業内容が変更になるわけでもないので、業績に与える影響は軽微になると思います。
ただし、決算期の変更は何かしらの意図があって企業が行うものであることが多いので、業務効率や、適切なIRなど中長期的に見て企業価値向上には資する可能性も高いかもしれません。
持ち株に決算期変更の適時開示が出て、今後の株価がどうなるのかと不安になるケースもあるかもしれませんが、決算期変更をする会社側の意図を企業から開示される資料をしっかり読み込み理解することで今後の株価への影響が見えてくることでしょう。