プラスサムゲームとゼロサムゲームの違いに|株やFXはどっちなの?

株式

投資をしていると、プラスサムゲーム、ゼロサムゲーム、マイナスサムゲームという言葉を聞いたことがあると思います。

プラスサムゲームは、参加者全体の損失と利益を合計するとプラスになるゲームのことです。逆にマイナスサムゲームは、参加者全体の損失と利益を合計してみるとマイナスになるゲームのことを言います。

ちなみに、ゼロサムゲームとは、参加者全員の損失と利益を合計してみるとゼロになるゲームです。

投資というのは、基本的にこの3つのどれかに分類されます。

今回はそれぞれ投資手法がどのゲームに属することになるのかを見ていきます。

株式投資は、プラスサムゲーム

意外だと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、株式投資は「プラスサムゲーム」という風に言われています。

株がプラスサムゲームになるもっとも重要なポイントは配当金です。

厳密に言えば、株主優待などもプラスサムゲームになる理由の一つですが、優待を実施していない企業もあったり、経済価値で測りにくいという点もあったりするので、一応配当金をプラスサムゲームのもっとも重要なポイントします。

もし株が、ゴールド(金)や、仮想通貨(ビットコイン)などのように、

単なる「売買商品」であった場合、証券会社に手数料を取られる分、マイナスサムゲームになってしまいます。

ですが、株式はその売買益を狙っていくだけでなく、毎年保有している株主に保有持分に合わせて配当金が支払われます。

配当金は、投資家同士の勝った負けたとは関係なしに支払いされます。

そのため、投資家全体で見て、売買による損益が仮にプラスマイナスゼロでも、配当金が支払いされるので、トータルではプラスになるというわけです。

これが、その他の金融商品とは違い、株式がプラスサムゲームになる所以です。

株式トレーダーは、売買益以外にも、配当金という利益の源泉を持つことできるため、たとえ売買による利益と損失がゼロサムだったとしても、トータルではプラスになるのです。

体感的にも、FXトレーダー、先物トレーダー、仮想通貨などのトレーダーなどよりも、株式トレーダーの方が、利益を伸ばしている人が多いような気がします。

生き残りが多いような気がするのは、株式プラスサムゲームだからでしょう。

為替FX、先物、仮想通貨などは、ほぼゼロサムゲーム

株式に比べて、為替FX、先物取引、仮想通貨などは、ほぼゼロサムゲームです。

厳密には、手数料を考えると、若干の「マイナスサムゲーム」です。

為替FX、先物取引、仮想通貨などは、それ自体が価値を生み出してくれる訳ではなく、あくまで安く買って高く売るか、高く売って安く買い戻すか、という差益をとっていくだけです。

なので理論的に考えると、株式投資にとは違い、為替FX、先物、仮想通貨などは利益と損失を合計するとゼロになるゼロサムゲームということになります。

ゼロサムゲームなので、当然、勝ち組になるのは、相対的に難しいということになります。

またこれらは、個人だけではなく、機関投資家などプロのトレーダーも参戦するので、個人投資家にとっては非常に手強いマーケットということになります。

ちなみに、税金を考慮すると、、、

ちなみに、プラスサムゲームなどの観点から、投資を分析する時に重要なポイントとして「税金」があります。

税金があるとその分利益が減りますから、ゼロサムゲームでも、マイナスサムゲームになってしまします。

プラスサムゲームの場合、プラス分と、税金のマイナス分でどの程度相殺できるかによって変わってきます。

ちなみに、株や為替FXや先物取引等は、基本的に約20%の税率ですが、仮想通貨の場合、現在の税制上だと最大約55%の税率がかかってしまいます。

55%も取られるとなると、利益の半分近くを失うことにもなるので、勝ったとしてもなんとも言えない気持ちになりますね。。。(※税率や詳細に関しては、お近くの税務署へお問い合わせください。)

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