株式の長期保有の注意点とは?長期投資をするなら考えたい3つの視点
長期資産ということで、自分の金融資産のポートフォリオを考える際に、有価証券の一つである株式を長期で保有することを検討している人も少なくないでしょう。
株式を長期保有することのメリットは以下の3つです。
- 株主優待
- 配当金
- 長期的な成長による株価上昇
株式の短期売買を繰り返す、デイトレーダーや、スイングトレーダーというのも株式市場の投資家の一つの側面ですが、売り買いを頻繁に行わず、長期的に株式を保有していく長期保有を前提にする株式投資も、自身の資産分散の一つの手段になるわけです。
ですが、株式投資を長期で行う上で、他の金融資産である預金、定期預金、保険、不動産などに比べて注意点がいくつかあります。その点を考察していきたいと思います。
株式の長期投資の注意点とは?超ロングで株を保有する時に考えたいこと3つ
株価が元本割れしているのに売ってしまう
株式投資を長期保有で考えている場合、どんなに優良銘柄だったとしても、仮に将来上がっていく可能性がかなり高い確率で見込まれるような銘柄だったとしても、買った時よりも、何年間も上がらないなんてことは全然あり得るんです。いわゆる塩漬け株ってやつですね。
バリュー投資でも、グロース投資でもなんでも、株価が5年、10年単位で寝てしまうなんてことはふつうにおこります。そうなったときに本当に待てるのか?って話です。
そんなことわかっているよ、っていう人がいるかもしれませんが、マジで、マジで長期で持ち続けてることができる人って少ないんです。その理由は、人は損失が大嫌いだからです。
短期投資、短期トレードの世界ですら、エントリーよりも下がってしまい、そこから損切りで売ったら、そこから回復して上昇していったなんて日常茶飯事ですよね。プロトレーダーでもそうなんですから。
結局、株式の長期投資でもっとも重要なポイントは待てるのか、ってことです。本当に自分が信じた銘柄をちゃんと持ち続けることができるのか、という点です。そもそも少し下がったり、悪材料が少し出たくらいで売却してしまうくらいなら、そもそも長期投資を考えない方がいいです。
自分が持っている銘柄を信じて手放さない最善の方法は、その銘柄を何があっても持ち続けるべき蓋然性を徹底的に調べあげ、自分の中での迷いをなくすことです。
その銘柄はいつか必ず上昇するという根拠や考えを精査して、他の銘柄と比較し、蓋然性を固め自分に迷いをなくすのです。
そのためには、銘柄分析に半年とか費やしてもいいとすら私は思ってます。
それほど、長期投資において銘柄の選定というのは重要なのです。そもそも長期保有なんで、焦って株を買うべきではないので、しっかりとした分析時間をとっても全然問題ないわけです。
倒産
株式投資(特に長期投資)の最大のリスクは倒産です。
倒産すると、マジで株価が紙切れになります。もちろん破綻後株主にある程度の元本が戻ってくればいいですが、債権者への返済が優先されて結局、株主への還元はごくわずかしか戻ってこないなんてことも起こります。
大企業なんだから倒産するなんてまずないだろうって思っている方も多いかもしれませんが、会社というのは、かなり高い確率で倒産すると思った方が良いでしょう。
なぜなら、株式の長期投資投資の場合、10年、20年以上も保有する可能性があるからです。
確かに、大きな企業が来月倒産するリスクはかなり低いかもしれません。
ただし、20年後にその会社がある可能性って誰にも予想出来ません。特に21世紀に入ってからは、情報革命が起こり、市場のライフサイクルはかなり早くなってきていますので、一世を風靡した会社がものの10年で倒産するなんて可能性もゼロじゃないわけです。
特に、長期投資で元本割れしている塩漬け株の場合、株価が戻る前に売ってしまっては損失確定になるので、長い調整の後に上がったときに売る可能性があることを考えると、当然10年とか持ち続ける可能性も考慮に入れる必要がある。
自分の資金需要
最後に考えたいのは、自分自身の資金需要です。
長期投資株を売却する人のほとんどの理由は「資金需要」だといいます。
つまり、自分自身に起こる何かしらの事情で、それを売却しなくてはならないという事態です。例えば、ローン返済、離婚の財産分与、賠償金の支払い、難病の治療、相続などです。
人生何があるかわかりません。10年以上株式を保有する長期投資をする場合、上記にあげたようなことが起こる可能性はゼロではありません。
そうなると「どうしても今すぐまとまったお金が必要」ということで、やむなく、元本割れしている塩漬け株を売却し資金を確保するなんてことも有り得るわけです。
なので、株式投資を長期でやるなら、株式投資に突っ込む資金の量と、何がなんでも売らないための、他の資産管理術などが求められるというわけです。
病気をした時のために医療保険に入るとか、夫婦仲を円満に保つ(笑)などです。
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