お金の使い方が下手な人の特徴とは。貧乏は愚鈍になるは本当のこと?
皆さん、「貧すれば鈍する」という言葉は知っていますか?
このことわざは、どういう意味なのでしょうか。
簡単に言うと、「貧乏すると人は愚鈍になってしまう」ということわざです。
貧乏だと毎日の生活や毎日のお金のことばかりが気になってしまい、
心も貧しくなってしまい、冷静で正しい判断ができなくなってしまうという意味。
まあこれは正しいだろう。
貧しさから物事を長期的に見ることができず、目の前のことに終始してしまい、
長期的にみたら為にならないこと、むしろ貧しさを助長してしまうようなことさえしてしまう。
これはまさに貧すれば鈍するの現実的な側面と言えるであろう。
ただし多くの人が誤解していることがある。
それはそもそもの「貧する」の部分が間違えているということだ。
貧すれば鈍するの本当の意味
「貧する→鈍する」は正しい。
だが、そもそも「貧する」の本当の意味を間違えている人がとにかく多い。
「貧する」というのは、収入が少なかったり、収入が減ることを意味しているのではない。
貧するというのは「収支」が赤字なこと。
「貧しい」状態というのは、決して収入が少ないことではない。
逆に「貧しくない」状態というのは、決して収入が多いことではない。
例えば、月収100万で、100万の豪遊生活をしている状態は、
高額な食事や高価なものを購入しているので、
はたから見れば、一見、貧してなどいないかのように見えるでしょう。
ですが収支を見た時に赤字なので、まさに貧すれば鈍するの状態と言えます。
なぜなら、
収支が赤字もしくはギリギリだと、何か大事なことにもお金を使うことができなかったり、出すべきタイミングでお金を出し渋りしてしまったりするからです。
- 大事な人のためになるお金を出し渋ったり
- 人生で必要な投資をするのを拒んだり
- 長期的にはプラスになることにお金を使わなくなったり
人は収支がギリギリだと、不安にさらされます。
お金が減るような出来事を悪いことと捉えるようになってしまいます。
本当は心から喜ぶような出来事でも「お金が減る=よくないこと」として、
それ自体に対して不安や不満が募るようになってしまいます。
人間はお金のそういうのは敏感なもんで、周囲はそういうのにすぐに気づきます。
すると、どんどん周囲からは虐げられてしまい、どんどん人間関係が悪化していきます。
自分を助けてくれたり、守ってくれる人が減ってしまいます。
そろそろ賢い方はお気づきでしょうが、
「貧すれば鈍する」の本当の意味・ポイントは支出にあります。
つまりお金使い方のことを言っているのです。
貧乏という言葉から連想されるイメージは、
外食なんて滅多にしない、服や身につけるものの購入は年に数回、誰かと遊んだり娯楽にほとんどお金を使わない、といった生活を思い浮かべるだろう。
ですが、本当の貧乏はその逆だったりします。
お金を使いまくっている人ほど、収支はギリギリ。
常にお金の心配をしています。
逆に、月収が20万でも、毎月数万の貯金ができていると、心には余裕がある。
何かにお金を使うようなことがあっても、また貯められるという気持ちにもなれる。
「毎月、常にお金が増え続けている感覚」というのは、本当に重要。
金額も重要だけど、毎月増え続けている実感を持っていることは、心の平穏において非常に重要。
そのためには、支出コントロールが非常に重要なのです。
資産がたまることで、お金がお金を呼ぶ動きができる。
収支がプラスなら、少しずつでも貯金が貯まっていきます。
お金が貯まれば、何かに投資して利子をもらったり、ローンを組んで何かの資産を所有できたりします。
お金がお金を呼ぶ動きをしていき、など次につながるお金の使い方をすることができます。
何か大変なことや人生でお金が必要な時にも、迷わずお金を出すことができる。
だって一時的に資産が減っても、
そもそも黒字の生活をしているので割と簡単に戻すことができるわけですからね。
一見貧乏に見えるこの生活だが、本人の気持ちとしては決して鈍していない。
むしろものごとを肯定的に捉えることもできるし、
自分のお金にも余裕ができるし思い切った行動を取れる。
本人が積極的な性格なのかとか、思い切りがあるのかどうかということ以前に、
金銭的なお財布事情的にそれが可能ということ。
1000万の貯金をためて、
それを、たった年利税引き後0.2%で回したとしても、年間2万円の収益になります。
たった2万と思うかもしれませんが、
収益が毎年入ってくるので、例えば、毎年の固定資産税や車検の足しにすることもできます。
これを3000万でやれば、6万円です。
毎年6万をを何もしないでも、回していくだけで、実現できます。
ちなみに、0.2%とは、ネット銀行の「仕組預金」というちょっと利率がいい定期預金の金利が元になってます。(興味があるからはこちら→金利が高い仕組預金のメリットデメリットとは。リスク・特徴・活用方法を解説)
お金の使い方が下手な人のお金の使い方
自分ではお金の使い方が下手な人だと思っていなくても、
お金が使い方が下手な人は世の中大勢いるものです。
お金の使い方が下手な人とはどんな人なのでしょうか。
それは一言で言うと、無駄なものにお金を使う人です。
どんなものが「無駄なもの」なのだろうか。
替えが効くものにお金を払っている
- なぜか高いプランで契約している携帯料金・水道光熱費などの固定費
- 惰性で注文している新聞など定期購入物
- 家で飲めば良いのに、家の近くのコンビニで買う150円の飲み物
- 歩けば良いのに、つい使ってしまうタクシー代
- 歩けば良いのに、つい使ってしまう車のガソリン代
- 別にいく必要もない飲み会代
などなど、例はたくさんあります。
重要なポイントは「替えが効くかどうか」です。
「本当にそれって必要?それで必要ある?」という問いかけで
「うーん」となってしまうようなものは替えが効くものです。
タクシー代全てが無駄とは言いません。
緊急の時、大事な仕事に遅れそうな時、極端に疲れている時、飲み会のあとなど、
必要な時にタクシーを使う必要がある時はあると思います。
その時に使うタクシー代は決して無駄ではなくて必要な費用なのです。
また飲み会や宴会全てが無駄とは言えません。
それに出席すれば楽しい気分になれる、仕事に前向きになれる、リフレッシュができる、大切な仕事仲間との交流として大事にしたいなど、
そういう飲み会や食事などは参加すべきでしょう。
ですが、
必要のない時に使うタクシーや、惰性でなんとなく参加している飲み会や忘年会
などは無駄と言っても良いかもしれません。
ひとつタクシー代や飲み会代などをとってみても、
それが無駄なものなのかどうかは、
それが替えがきくものなのか否かという観点でみると、お金の使い方が上手になります。
身の丈にあってないものにお金を払っている
次に大事なのは「身の丈に合っていないものにお金を払っている」という点です。
ない袖は振れないという言葉があります。
つまり、
収入以上の支出を使ってしまうことです。
例えば、上記で説明した「替えが効くものにお金を使わない」という生活をしていたとします。
それはそれは立派なものですが、
替えが効かないようなもの「全て」にお金を使っていたとしたら、いくらお金があっても足りません。
使えるお金には上限があるからこそ、自分の身の丈に合わせて、
本当に必要なものを取捨選択、優先順位をつける必要があるのです。
収入以上のものは買えませんからね。
自分が生活していくために最低限必要な固定費・生活費というのはあると思います。
収入からその費用を引いた分の自由なお金。専門用語では「可処分所得」と言います。
この「可処分所得」が自分が自由に使えるお金です。
これをいかに振り分けるのかが大切なのです。
なぜなら、その範囲内でしかそもそもお金を使えません。
お金の使い方が上手な人は、この「可処分所得」を把握している。「今月、自由に使えるお金があといくらなのか」をきちんと計算できている人だといえます。
もっといえば、
「収入」「最低限の支出」をそれぞれ把握できている人であるということです。
断言しますが、自分の生活費にどれくらい最低限必要なのかを把握できてない人にお金の使い方が上手な人はいません。
お金の使い方の上達には、身の丈にあった生活は必ず必要です。
そのためには自分が使える金額は毎月いくらなのかを把握する必要があります。
そのためにも「収入」と「支出」の把握や管理は、超大事なことになるのです。
お金の使い方がうまくなるには
何にいくらかかっているのかを整理する
まず時間がかかっても良いので、
何にいくらかかっているのかを整理し調べましょう。
とにかくこれが一番重要です。自分にはいくらの収入があって、何にいくら支出が毎月かかっているのか。そして自由に使えるお金はどれくらいあるのか。それを改めて把握してみることです。
中には、調べるのが面倒だったり時間がかかってしまったりするものもあるでしょう。ですが必ずやるのです。そうすることで自分の身の丈を把握できるので、自由に使えるお金を把握できます。それがお金の使い方が上手な人になる第一歩となります。
自由になるお金を増やす
自由に使えるお金が増えることで、精神的にも余裕ができます。
必要以上にケチにならずに済みますし、
大事なことにはお金をきっちり使っていけるようになります。
自由になるお金の増やす方法は2つあります。
それは「収入」を増やすか、生活費などの「支出」を減らすです。
収入を急に増やすのは難しいので、
やはり「支出」を減らしていくことでしょう。
注目するべきは固定費です。
- 新聞など定期購入の解約
- 携帯・ネット回線などの切り替え
絶対貯めたい!貯金をすぐに使ってしまう人は、2つの方法でお金が貯まらない習慣から脱却できる!
まとめ
「貧すれば鈍する」の本当の意味は、
収入が低くなり贅沢ができないことを指しているのではない。
「収入-支出=収支」が赤字もしくはギリギリで、
常に毎月のお金のやりくりに余裕がないことをいうのです。
日本ではお金の使い方の教育はされていないので、
若い人は、まだまだお金の使い方を知らない人も多い。
だが本当に買うべきものと、そうでないものを理解して、
支出をコントロールすることができるようになることこそ、
本当の意味でも、貧乏から脱却できるということでもあります。