私が考える実物不動産と比較したREITのメリットデメリット

投資全般

REIT(不動産投資信託)と実物不動産の比較してその違いからそれぞれにメリット・デメリットについて説明していこうと思います。

REITは住居以外への投資が可能

まずREITの投資先は、多岐に渡ります。

もちろん住居系以外に商業施設、ホテル系、物流、ヘルスケア、オフィスなど幅広く分野が広がっているという特徴があります。

住居に関しても一軒家などの中古戸建て投資などよりも、もっと大規模な不動産への投資をすることが多いです。

個人投資家がこの規模をやっていくとなるとどうしても資金的に厳しいのでREITならではと言えるでしょう。

また、REITは借入でレバレッジをかけるので、個人の融資でローン付けしていくよりも規模が数億以上など規模の大きめな不動産や大きな案件に投資していくことができます。

REITは他の投資の売買動向が時価に影響する

REITは、他の投資家の売買動向が自分の投資リターンに影響を与えます。

REITの場合、他人が持っているものと自分が持っているものが同じなので、他人が投げ売りすれば自分の価値も下がります。

その点、実物不動産(特に戸建て)の場合、確かに相場はありますがあくまで唯一の存在であるため、他者の売買動向に自分の資産への影響が比較的軽微になります。

もちろんREITも分配金や実績などから理論価格を求めることができますが、実際のマーケットでの時価は、他の投資家の売り買いが自分の持っている投資商品の時価を決めてしまうという特徴があります。

 

例えば、リバランスという物があります。機関投資家やヘッジファンドなどがポジションを調整するために、一時的に大きな買いや売りをいれるという物です。これは短期的に需給への影響が強いため、短期的に価格へ大きな影響を与えます。リバランスでREITに大きな需給の変化があると投資先の運用状況にかかわらず時価がかなり乱高下してしまいます。2020年のコロナショックの時なんかはまさにそれですね。

逆に、実物不動産は、1つとして同じ商品はないため、時価は類推できるます、必ずしも確定しているものではありません。もちろん市況や相場の影響を受けますが、他人の売買動向に影響を受けにくくあります。

さらに、実物不動産の場合、REITに比べて株式市場の暴落の影響を受けにくいです。

もちろん間接的にはリンクしているのですが、株式市場が調整含みになった瞬間、不動産オーナーが急に不動産屋に電話していくらでもいいから売ってくれなんて頼み込みが殺到するなんてことはほとんどないでしょう。

税金体系が違う

実物不動産の場合、家賃収入は不動産所得、売買益は譲渡所得になります。個人投資家の場合は、確定申告もしなければなりませんし、累進課税なので事業や給料で稼いでいる人はその分税率が高くなります。

REITの場合、基本的には株式やETFなどと同じように「特定口座源泉徴収あり」にしておけば、納税は証券会社が代わりに行ってくれるので手間がかかりませんし、税率も基本的に株と同じ体系での税金になります。

実物不動産にはトラブルもつきもの

例えば、訴訟リスクです。地震によって建物が倒壊したことによる損害賠償責任のリスクです。

他にも、外壁が剥がれて通行人を怪我をさせてしまったなどの施設賠償責任といった問題もあります。

REITのような金融商品の場合、それらの訴訟問題もプロが解決に動いてくれますが、実物不動産の場合、オーナーが自分の場合、すべて自分で対処する必要があります。