良い金利上昇と悪い金利上昇の違いをとは?
「良い金利上昇と悪い金利上昇」よく聞く言葉ですが、実際難しくてよく違いがわからないという方も多いのではないでしょうか。
今回は、この違いについて解説していきたいと思います。
良い金利上昇とは
良い金利上昇とは、経済が回復することで金利がゆるやかに上昇することです。
経済回復すると企業業績が良くなり、ゆるやかなインフレがおき基本的には株価が上昇します。
それによって安全資産といわれる国債などの債券が売られ株式が買われることになります。債券が売られるとその分安く債券を買えるので利回りが上がり金利が上昇します。
これが良い金利上昇といわれるものです。
このように株式市場などマーケットにとって良いリスクオン状態で債券売られゆるやかに金利が上がっていく状態を良い金利上昇といいます。
悪い金利上昇とは
逆に、悪い金利上昇は、通貨に対する信認低下により債券が売られ金利上昇する状態です。
基本的に国債などの債券の魅力が低下し債券が売られることで金利が上昇する状態です。
例えば国債増発や過度なインフレなどが、債券の魅力が低下する理由になります。
ポジティブな理由で債券が売られているわけではなく、ネガティブな理由で売られ金利が上昇している状況を悪い金利上昇と呼びます。
良い金利上昇は通貨高。悪い金利上昇は通貨安
もう一つ良い金利上昇と悪い金利上昇の違いは通貨に対する反応です。
悪い金利上昇は、インフレが高まっていたり、そもそも国の国債への信認が低下している状態なので、その国の通貨を持っていることで資産が目減する可能性があるので通貨は売られやすくなります。
そのため、悪い金利上昇による金利が上がると通貨安になりやすいです。
逆に良い金上昇は、通貨や国債などに対する信認が低いわけではないです。
そのため、金利が高いことによって、高金利を求めて外国人の海外マネーを呼び込みやすくなります。
そのため、良い金利上昇時には通貨高になりやすいです。