FXにおいて、待つ時間がとても重要な理由。
FXの待つ時間ということを解説していきたいと思います。
そもそも、待つ時間というのはどういうことなのでしょうか。
FXは、待つ時間がなぜ重要なのか
自分が画面を見ている瞬間すべてがエントリーポイントとは限らないから
FXは、自分が画面を見ている瞬間すべてでエントリーできるわけではないのです。
例えば、3時間PCの前に張り付いて、一回もチャンスがこないこともあります。逆に、たまたまPCを開いたまさにその瞬間、たった5分で急騰急落がきて、波動を取れる場合もあります。
このように、「自分が見ている時=勝負できるチャンス」とは限らないのです。
相場に自己都合を持ち込むな、とよく言いますが、運良くそのタイミングがやってくるかもしれませんし、明日、明後日、来週になるまでチャンスがこないかもしれません。
そして、ずっとPCを見続けて、お手洗いや昼食をしている間に、急騰急落が起こるなんて事も考えられます。
せっかく見ているんだから…は失敗の元。投資の世界で時間対効果を考えてはダメ
時間対効果という言葉があります。「〇〇に△△時間使ったら、これくらいのリターン」が得られるだろうという考え方です。
実は、投資の世界に時間対効果を持ち込むのはご法度です。
通常、ビジネスでも、サラリーマンでも、かけた時間に比例して給料や収入が増えるのが一般的です。ビジネスはやればやった分だけ商品の品質をあげたり営業活動を精力的にできるので、売上、利益という形で報われます。サラリーマンだってたくさん働けば残業代やボーナスアップが見込めます。
だからこそ、一般的な「仕事」では、効率性や時間対効果という概念が非常に重要なポイントであるわけです。
ですが、投資の世界では、自分が得られるリターンはかけた時間に比例しません。
100万儲けるのに、1時間でできる事もあれば、1年かかる事もあります。これを肝に命じるべきです。
時間対効果の感覚で、投資に入っていくと「せっかく見ているんだから…エントリーしないと気が済まない」という気持ちになるのです。
ビジネスで成功している人が、投資で失敗してしまう例は数知れずありますが、ほとんどこれに近い部分があります。
なんども言いますが、必ずしも、自分が見ている瞬間でエントリーポイントがあるとは限らないという事です。3時間見ていても、何もできずに終わったなんて事も全然ありえる話です。チャンスを待って、本当にエントリーすべきポイントまで待つのが大切です。
ポジションを持ったら、仮説通りに動くまで待つ
FXで待つ事が重要という点では、ポジションを持った後の行動においても言えます。ポジションを持つと人はすぐに不安になります。入ったところよりも下がってしまったり、なかなか値段が動かず、スプレッドの分だけ損した気分になります。
ですが、このようにエントリー前とエントリー後に気分が変わってしまうのはあまり良い事がではありません。
人がエントリーする際には、必ず仮説があります。「こうなって欲しい」という憶測のようなものです。
ですが、自分の仮説が実現するまでの「時間軸」という感覚が抜けている人が多い。
こうなる可能性が高いけど、これくらいの時間がかかるだろう、とか、逆にここまで時間がかかるなら、下落してしまうだろう、という事です。
例えば、急落した後の戻り買いに対して、順張りの売りエントリーを狙っていたとしてます。ですが、その反発がくるまでの時間によっては、入るべきか、どうかが分かれます。
急落したあとすぐに反発して急落前の水準まで戻すなら、それは買いが強いので、売りはリスクが高い。逆にゆっくりとじわりじわりと、急落前の水準まで戻すなら、再度大きな急落がくる可能性があるので、売りでの入るのは正しいエントリーの可能性が高い、という感じです。
このように、値動きには、時間軸で考えるという事の重要性があるのです。
仮説と違ったらロスカットとはどういう意味か?
仮説と違ったらロスカットは、「値動き×時間軸」で考えます。
よく「買いエントリーした。下がってしまい、ここまできたらロスカットするが、それより上なら、ロスカットせず保有しておく」という、ロスカットの重要性を説いている話があります。
これは正しいですが、一つ、時間軸という考え方が抜けています。
例えば、110.500円で買いエントリーして、110.400円になったら、ロスカットしようとしてロスカットを想定していたとします。
ですが、この「110.400円」まで下がるのが、たった5分で下がってしまうのか、それとも1時間かけてじわりじわり下がっていくので違うのです。
同じ「110.400円」でも、5分後にくる110.400円と、2時間後にくる110.400円では、意味合いが違う。
だから、ロスカットラインを入れる事は、正しい時とそうでない時があるのはそのためです。同じ「110.400円」でも、それに対する時間軸が違う場合、判断が異なるのです。
仮説を作る際には「値段と時間」の二つを理解していく必要があるわけです。