株のイベント投資の手法を10種類紹介
株のイベント投資とは、特定の需給イベントで利益を確保していく投資手法です。
基本的には、長期というよりは、短期投資〜スイング投資に分類されることが多いです。
今回はそのイベント投資の種類についてまとめて見ました。
新規公開株(IPO)
まずはIPOです。
新規公開で新規上場する株式を購入することで、初値売りで利益を確保する手法です。公募価格よりも初値が高くなる場合、100株取引だとしても一撃で数万〜数十万の利益を確保できるケースもあります。
ですが、多くのケースが抽選になるので、複数の証券会社を駆使して当選を狙っていくのが勝負の鍵です。
SBI証券、楽天証券、マネックス証券、auカブコム証券、松井証券の5大ネット証券と呼ばれている証券会社などは、IPOの取扱(幹事)になることも多く老舗証券に比べ手数料も安いのでまずは開設しておくことをおすすめします。
公募売出(PO)
公募売出株投資もイベント投資の一つになります。
単純にディスカウントで株を購入できるという点で利益になる場合もあるでしょうし、POのつなぎ売りをして儲けることも多いです。
立会外分売
立会外分売は、大株主などが一定量の株式を売却したい時に市場売却ではなく、特定の日の終値からディスカウントして投資家に売却するイベントです。
分売数よりも投資家の申込数が多い場合、抽選になりますので、こちらも証券会社の数がポイントになります。
有名証券ですと、SBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券などが立会外分売を実施している率も高く手数料も割安なので、おすすめです。
SBIは口座開設数も多くなかなか当たらない印象ですが、楽天証券、マネックス証券、松井証券あたりは個人的に穴場だと思います。
楽天証券、松井証券に至っては、手数料プランによっては取引手数料無料で取引できるので、資金が限られている時はこちらの証券会社になるべく多く資金の振り分けをすることが多いです。
TOB銘柄のトレード
TOBがかかりそうな銘柄に投資していく、もしくはTOBが実際にかかっている銘柄に対して対抗TOBなどを期待して買ってみるなどの手法です。
最近では、日経新聞やブルームバーグで観測記事が流れることが多いので、この観測記事が流れて〜実際に会社からのリリースがあるまでの鞘を抜くというトレードも多いです。
ただし、必ずしもスクープ記事通りにTOBが実施される訳ではなかったり、実際のTOB価格、規模、内容などがニュース記事の内容と若干異なったりするケースも多いので注意が必要です。
完全子会社化TOBなどと比べて、大株主が反対していたりなど不成立になりそうなTOBなどは、TOB価格よりも下の株価で値動きしていることもありますので、しっかりとTOB条件やTOBの内容などを確認しながらポジションをとっていくことが重要な投資手法になります。
具体的には以下のケースなどに注意しておくと良いでしょう↓
株主優待狙い
個人投資家に人気な株主優待を狙った投資手法です。証券会社の一般信用取引を使って「手数料<優待品価格」ということで得をする優待クロスをしている個人投資家が増えているようですね。
人気優待の銘柄の一般信用枠はかなり激戦になります。
一般信用の在庫は証券会社ごとに異なりますので、証券会社の保有数は数が多い方が有利になります。基本的にSBI証券、楽天証券、マネックス証券、auカブコム証券、GMOクリック証券あたりの証券会社はすベて網羅しておいた方が良いと思います。
より詳細はこちらの記事を参考にしてください↓
TOPIX組み入れ狙いや、リバランス
最近ではかなり鉄板になってきている「東証一部鞍替えトレード」です。
東証一部に上場したり、ジャスダックやマザーズ東証2部から、東証一部に鞍替えすると、TOPIX指数に組みいられるため、指数との連動性を保つための投信やファンドによる機械的な買い需給が発生します。
その買い需給に備えて予めポジションを持つというトレード手法です。
他にも、浮動株比率調整係数の見直しイベントでのリバランス狙いの需給イベントに着目したトレードも多いようです。
日経平均銘柄入れ替えトレード
毎年恒例の「日経平均銘柄入れ替え」銘柄を予想してトレードする手法です。
基本的に「日経平均に採用=指数組み入れでパッシブ運用による機械的な買いで株価的にプラスに働く」という法則があるので、日経平均225銘柄に採用されることはその銘柄の株価を押し上げることになります。
毎年夏頃に行われる定期銘柄入れ替えだけでなく、企業の統廃合など再編で上場廃止される銘柄に変えて新規銘柄の採用などが行われます。このタイミングに採用されそうな銘柄を事前に買っておくトレードです。
毎回アナリストが予想を出しますが、当たることもありますし、全然違い企業が採用されることもあります。
両建て戦略
売り禁(新規信用売り禁止措置)などが起きそうな銘柄に対して、事前にロングショートで売りと買いの両建てを持つことで、実際に売り禁になった時に買いを外してショートを持ち値下がりを期待する戦略です。
例えば、公募増資の観測がある銘柄に対してリリースがある前に売り建てをしておくとか、他にも信用取引が加熱して信用取引規制が入りそうな銘柄に対して、両建てをしてポジションをもっておくなども良いでしょう。
両建てクロスを同じ値段ですることで手数料はかかってしまいますが価格変動リスクを抑え、タイミングを見て片方のポジションを閉じるという機動的な戦略ができます。
あまりおすすめしないけど、やる人はやっているニッチなイベント投資
日銀トレード
日銀ETF買いが入りそうな日に向けて、予めポジションを持っておき、日銀の買いにぶつけるという手法です。
日銀のETFの買入は決まったルールはないようなので、なかなか難しいところですが、、、
PTSトレード
ザラ場中に株を買って、PTSで売却するトレードです。
必ずしも高値で売却することができるとは限りませんが、1単元など小ロットで取引する場合などはチャンスがあるかもですね。